ステージⅣだよ 全員集合!

50代。乳がんステージⅣで知ったこと&考えたこと

脱毛① ウィッグを選ぶ

乳がんの診断が出て治療方針の説明を受け、

「手術後に化学療法も行なうため、脱毛します」と

聞いたときはショックでした。

 

アタクシの美貌が……!というんでなく(ないない、絶対)、

毎日いろいろな人に会うので、その人みんなに

「あれー、この人、ヅラ? もしかして重い病気?」と

心配されたり引かれたりするのは嫌だな、と思ったんです。

 

(いま考えると、心配すべきことの優先順位が間違ってる。

 でも、最初に告知されたときの私が気にしていたのは

「今の日常をどこまで損ねず、続けられるか」ばっかりだったんですね。

そのくらい、「病んだ自分」を軽く見ていた。

大丈夫でしょう、小さいがんだし。と思ってた)

 

告知を受けてから気づいたのですが、

乳腺外科の待合室(って、廊下の一部ですが)には

色とりどりのウィッグのパンフレットが置いてあったのでした。

これ、のちに入院した病棟の談話室にもあったのですが

ア〇ランスとかア〇トネイチャーなど

CMでおなじみのウィッグメーカーで、値段を見ると

足元見てんのか!とムッとするほどお高い

(だから信頼できるのよ、とか、高機能なのよ、という

意見は当然あるとは思いますが……

原価に莫大な宣伝費がONされているのは間違いないわけで……)。

 

でもなー、安いヅラはばれるんだろうしなー、と悶々としていると、

職場の先輩(乳がんサバイバー)が

「がん患者サービス事業会社」のVOL-NEXTと、

同社が運営する「サービスステーションTODAY!」を教えてくれました。

http://www.v-next.jp/aoyama/ss_menu.htm

 

電話して予約を入れると、一対一で話を聞いてくれたり

ウィッグや下着・パッドを選ぶ相談に乗ってくれたり。

東京(港区青山)、大阪(心斎橋)に足を運べる人には

本当に助かるサービスだと思います。

 

私はそこでいくつかのウィッグを試し、スマホで写真を撮りました。

その後、親しい人に会うたび事情を伏せてその写真を見せると、

「えー、これウィッグなの? いつもと変わんないじゃん」と

言うんですね。そう、人は他人のアタマなんて気にしてないんです。

なーんだ、と思って再びステーションを訪ね、

最も自然だと評価された軽いウィッグを購入しました。

3万円くらいだったでしょうか。聞いたことないメーカー。

 

結果的に私は今まったくウィッグを使っていません

(いま現在ツルツルにキャップをオン♡)が、

たぶん1年くらい続いたヅラ社員生活を通して、

「それ、ウィッグですよね?」と指摘されたことは皆無でした

(噂にすらなってなかったみたいだから、礼儀でなく

ホントにバレてなかったんだと思う)。

 

地縁に恵まれ、そんな適当なウィッグ選びしかしてない私ですが、

アドバイスできるとしたら、

 

・意外にバレない。そんなに高くなくても大丈夫

・ずっと着けてるものなので、通気性と軽さは重要

・アンダーキャップ&ネットは「いかにも安物」NGで

・「着けた状態」を知人にチェックしてもらえると安心、かも

 

でしょうか。

 

「毛が抜ける」と考えると、(まず全女子にとって初体験だけに)

絶望的な気持ちになるのは当たり前です。

でも大丈夫、化学療法を終えたら半年くらいで

普通のショートカットくらいまで髪は復活しますから。

それまで世を忍ぶかりそめファッションだと割り切って

ウィッグ選びも楽しんでみてください。